こんにちは。今日はアジアでメディカルなNYのお話です。
みなさん鍼治療ってしたことありますか?針って聞くと抵抗のある方も沢山みえると思います。私が鍼治療を初めてトライしたのは5年前、ここNYのチャイナタウンでした。ピアノの練習やCityの緊張した生活で、首と肩と背中がすごいことになっていて、マッサージではどうにも治らないところで興味もあり試してみました。今回ご紹介するYaoshen Cai(ヤオシェン カイ)先生は、初めての診察の時とても丁寧に優しく治療の過程を教えてくださいました。そのおかげで今回5年後にまたお世話になっています。そしてこの先生、漢方の先生でもあるので生薬も処方していただきました。
漢方に関する関連記事:チャイナタウンNYで漢方をお試ししました
チャイナタウンNY
まず、NY 中華街のご紹介を簡潔に。場所はマンハッタンのLower East Side(ローワーイーストサイド)に位置し、メジャーなストリートはCanal(キャナル)Street、Grand (グランド)street、Lafyette (ラファイエット)street等です。その他、Motto Street やCenter Streetなども繁華街の中心部にあります。このチャイナタウンは、”主”に広東と福建省の人のコミュニティーだそうです。(それにしても、福建の人、かなりの量です、チャイナタウンだけに関わらず)
中華ベーカリー、アジア食材店、偽物ブランドやさん、香水やさん、レストラン、学習塾などとにかく沢山のビジネスと観光客でいつもすごく賑わっています。私は昔NYに来たばかりで学生の時にこの中華街でピアノの先生をしていました。いい思い出です。
関係ないけど、お得話
マンハッタン橋の近くにはFun Wah Bus っていうバス会社があって、NY-Boston/ NY-Washington/NY Philadelphiaなどの長距離バスがなんと$15片道でいけた時もあったんです。が、やはり事故が多すぎて去年クローズしたそうな。(それに関連する英語の記事)よくこれでボストンやフィリー(Phily=フィラデルフィアの略)に行ったなー。今はラッキーバスっていうのが似たような感じでしょうか。安いので、運転のマナー悪くても気にしないでください。
鍼治療(Acupuncture)とは?
鍼というだけあって、鍼治療は問題のある体の部位に鍼を刺して治療します。鍼治療は今現在より8000年も遡って存在するもので、Taoist (道教)によって生まれた処方だそうです。大昔は、今日使われている金属の針の代わりに、細かく砕いた石や竹を針としていたらしいです。痛そう。。。。レジェンダリーな黄帝の時代(2698-2598BC)に書かれたと言われているLingshu Jing(靈樞經) という医学書。これには鍼治療の細かい説明やテクニック、Qi(日本語で”気”みたいなもの)などの解説がなされています。その後、沢山の皇帝期に渡って様々な医師や専門家の手により改良改善されつつずっと受け継がれてきました。毛沢東の時代に西洋医学と東洋医学が融合され病院でも積極的にとりいれられるようになりました。肩こりや腰痛などの他、不眠症、アレルギー、高血圧、肥満症までとにかくありとあらゆる症状を改善するのに使用されています。Acupunctureは、現在のアーバン技術とうまくバランスをとりながら大昔の掟を常に守りながら施されている医療方法なのですね。
(参照はこの英語のサイトです)
チャイナタウンの健康魔術師 Dr.YaoShen Cai
鍼をするきっかけ
鍼治療をするきっかけになったのは、冒頭にも書いたように肩こりと背中の痛みがひどくて血行も良くなかった時。ミシガンの大学時代ごろから集中的なピアノの練習や寒さで(ミシガン寒い!)姿勢が悪くなったときにカイロプラクティックやマッサージをしました。その時カイロはよく効いて首の痛みが綺麗に治りましたが、なんとなく直す時のあの音(バキバキバキーッ!!)に抵抗を感じてしまいました。
Dr. CaiをYelpで検索
NYに来てから尚更、沢山似非のカイロプラクターもいると聞いていたし結構お値段も高いことから鍼を試してみようと思い、アメリカの口コミ情報アプリYelpで針師を検索。
YelpでAcupuncture NYC と検索したらChinatownのこのDr.Caiがトップ3ぐらいに出て来て、レビューもほとんど5に近かったのでアポをとって行ったのを覚えています。それ以来マッサージで治らないようなひどいコンディションにもならず、ヨガを始めたり引越しをしたり、、、としばらくご無沙汰していました。
Yelpでのレビュー
Dr.Caiのレビューには例えばこんなものがあります。
- ”妊娠40週目、針治療をしたら2日後にLaborしました”(赤ちゃんが生まれました)byエリーゼ
- ひどい不眠症で処方箋なども全然効かず5日全くねれずに幻覚が見え始めて来た時、彼の鍼治療でその後薬眠られるようになった byジェニー
- ”Highly recommended (かなりおすすめよ)”ーティファニー
英語で実際レビューを読んでみると、すごいベタ褒めの大言葉で埋め尽くされています。だめ!って言っている人をみると、単に営業時間外に訪れてしつこく入ろうとしてカウンターの係員に断られたとかです(それは彼自身が悪いんだろうに)
5年後の再会
しばらくずっと鍼治療にはお世話になってなかったんですが、先月のコンサートの伴奏で、毎日無理な練習とリハーサルを続けていたために生まれてはじめて右肩にひどい激痛。ピアニストはよく腱鞘炎で手首や肘より前の腕が痛くなるんですが、今回肩の痛み。なぜこの肩が痛くなったのかは本当に謎なのですが、何をするにも鈍い痛み。これはやばい。一ヶ月経っても痛みが残るので針でちゃんと治そうと思い、またDr. Caiのオフィスに連絡。早速向かいました。
オフィスは前と変わらず、地下鉄を降りて5分ぐらい歩いたChinatownのBaxter StとCanal Stの角のビル。いつも人通りの多いCanalストリートですがサンクスギビングの前日というだけにもっと賑わっていたような気がします。
さて、3階のオフィスにつくと、薬草の独特な匂い。私好きなんです笑。オーストリア人の女性の患者さんが漢方についての質問をしていました。ヨーロッパの人たちの間でも、この東洋医療はとても人気があります。
オフィスも少しリモデルしたようです。(彼は本当にいい人だししっかり説明もしてくれるのに施術費が割とお値打ちなのでめちゃくちゃ人気です)
施術1時間
フロントの女の子に誘導され個室に行き、先生に症状を伝えます。”肩を上に真っすぐ挙げて”とか”横に挙げてとめて”とかいろいろ聞かれたように動かしながら、ピンポイントで”私はこうするとここが痛い”って細かく伝えたりもして(アメリカは黙っているだけじゃダメ、しっかり意思を伝えることがポイント。先生も人間ですから私たちの内面まではわかりません)即座にわかった、まかせとけ!って言われてベッドに仰向けに。何本くらい鍼打ったのかな。チクってしますが、痛みもすぐに柔らいできます。頭の上にもポチッとやりました。
今回はいつもの電気マシンを通さずに暖かいライトみたいなのを当てられてひたすらぼーっとしました。もしや電気忘れられてるのかな、なんて思いながら。私はCai先生の機械の振動が好きなので正直楽しみにしていたのに。(実は他の先生のも一度行ったんだけど、そこのは好きじゃなかった)
ぼーっと静かな部屋で騒がしい道路のクラクションや人の叫び声を聞きながら(みんなパーキングを探して必死なのです)しばらくたつと、Dr.Caiがまたやって来て”今からカッピング(吸盤)をするからね”といって、ガラスでできた半球の容器みたいなのを次々に右肩と腕に当てていきます。めちゃすごい吸引力です。でもこれが効くんです。この吸盤は、Dr. Caiの強力なやつがすごくいいです。それをまたじっとして仰向けになっているとなんだか既に効いているような感覚になってきました。
Dr.Caiに、”今回は電気のやらなかったね”と聞くと
”この部位はセンシティブだから、電気を通しちゃダメなんだ。これだけで十分。心配しないで”
どうやら忘れていたわけではなさそうです。(な訳ないじゃん!)
施術後
終わって時計をみると1時間が経過していました。よく私こんなにぼーっとしてたな。すごく眠くなりました。本当にパワフルです。眠たくて眠たくてその後何もできませんでした。肩も筋肉痛みたいな感じになって来ました。帰った後に色々仕事しようとしてたのにやっぱり無理でした。これは漢医学にあるYin Yangに逆らわずゆっくりすることなんだなと思いこの日は休養。
その後
翌日
いやー次の日もすごく眠たくて、物事に集中するのが難しかったです。朝ははっきりと目覚めたんですがお昼過ぎにまたすごく眠たくて、Thanksgivingで仕事休みでよかった〜。ターキーいらずでしっかりリラックスしちゃいました。それにしても、Acupuncture ってすごい効き目。改めて実感しています。
腕の調子は?
まだ完全に痛みが取れたわけではないけど、前より断然回しやすいです。少々筋肉痛みたいな感覚で、引き続き右腕を使って重いものを持つとかは避けました。ピアノも本当にゆっくり練習して、短めに切り上げ。あとは本を読んだりしてリラックス。サンクスギビングなのでいいんです。
翌々日以降
翌々日もまだ眠気が続きました。すごいです。ちゃんと寝てるのに何時間もまだ寝られるような気分です。連休でよかった。でも筋肉痛はとれ、さらに腕が軽くなったような感じです。体のストレッチなどをしてなるべく負担はかけないように気をつけながら普段通りに右腕を使い始めました。
それ以降、日に日に良くなっているような感じです。針をしてどのように治るかはその人次第らしいんですが、私の場合すぐには効かずにじわじわ効いていくタイプです。
さてブログを書いている今は施術後3日目。昨日よりさらによくなりました。もう眠気はありません。練習にもフル復帰。タイピングもできるようになりました。
チャイナタウンでコアな体験をするなら
ニューヨークで針治療なんて観光目的で来るなら思いつかないことだと思います。でも、以前から体の痛みやなにか悩みがあって、針を試してみようと思っている人はDr.Caiすごくオススメです。フレンドリーだし、安心感があります。マンハッタンによくある”ハッタリ”であまり知識もないのにAcupunctureで高額な施術費を取ろうというオフィスとは違います。実際にどこまでの知識を持っていらっしゃるというサティフィケートを見たことはないですが、これだけの口コミでの高レビューを見ると、かなりの経験をしていらっしゃる人だと思います。
(注意するべきこと)
ただひとつ注意点があって、いくら”病院”ではないといえ、この鍼も医学ですから自分で自覚を持ってしっかり症状を伝えてください。遊び半分体験はダメです。(針で遊び半分する人もいないと思いますが・・・)妊娠の方や何か持病がある人はあらかじめ先生に相談してください。
Dr. Cai Acupuncture Accupuncture & Herb Office
場所:118 Baxter Street, New York NY 10013
電話:+1(646) 490-5033
営業時間:月・水・木・金 10-6pm
火曜のみ5時終業、土日休み
地下鉄:6番線 Canal street 徒歩4−5分:
R 線 Canal Street 徒歩5−6分
JZ線Canal Street 徒歩3分
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